今さら聞けない・・・エコキュートとエネファームの違いって?
2011年を契機に、特に資金の流れに関する意識の強い大阪において省エネ対策は急速に進んでいます。そんな省エネ対策として、大阪の住宅への設置が増えているのがエコキュートとエネファームです。どちらも省エネ対策として混合してしまいがちですが、この双方は全く違う技術になります。この2つの技術の違いとメリットを紹介していきます。
もくじ
エネファームは家庭用燃料電池のこと
大阪で省エネ対策として注目されているエネファームはどんな技術なのかというと、自宅で使われているガスを利用した発電および給湯システムを搭載した機器のことです。お風呂を使うときにはガスと少量の電気を使い、そして電気を使うときには契約している電力会社から配給された電気を使います。
このエネファームの場合は、お風呂を沸かすときに利用するガスを利用して発電する仕組みです。ガスは水素と空気を混ぜると電気を生み出す性質があり、それを内蔵している蓄電池に貯めることで住宅に電気を配給することができます。さらにガスで電気を生み出すときに100度以上の高温を生み出すので、それを調節することでお風呂の配管に直結すれば電気を作り出すだけでなくお湯も同時に作れる優れものです。
エネファームのメリット
このエネファームの最大の利点は、機器の内部に蓄電池を内蔵している点になります。2011年において、最も生活面で困ってしまった内容の一つは電気が使えないので灯りや緊急時の連絡手段の電話が使えなくなるなど不都合なことが起きてしまった点です。そこで一家に一台でも、このエネファームを設置することによって災害時などの緊急時に電気が使えなくなった時には復旧するまでの代用電気として活用することができます。
またエネファームは、発電と給湯を同時に行える上に、自家発電が可能ということもあって、光熱費を大幅に削減することが出来ることも大きなメリットです。
エネファームは、ガスから取り出した水素と空気中の酸素を化学反応させて発電させて、その過程でお湯を沸かす仕組みで、エネルギー効率もよく、省エネ効果も高いと言われております。
エネファームのデメリット
デメリットは初期費用が高い部分ですが、長期運営すれば問題ないのと電力自由化でガス会社も電気を配給できるようになり独自のお得サービスも受けられるので負担が緩和できるのです。
また、エネファームは自家発電が出来るものの、太陽光発電のように発電した電力を電力会社に売電することが出来ないという点もデメリットに感じる方が多いです。
その他にも、エネファームを導入することによって、電気代と比べるとガス代が高額になってしまう上に、ガスが止まってしまうと発電が出来なくなってしまいますので、導入する際にちゃんと把握しておくようにしましょう。
エコキュートは空気の中にある熱を集める機器
エネファームと同じく省エネ対策として注目されているエコキュートは、エアコンの空調システムを応用した家庭用給湯器です。これまでの給湯器は、専用の給湯器にガスを通して電気で発火させて、その熱でお湯を沸かすという仕組みになります。ただガスと電気を両方使ってしまうので、当然ながら料金が上乗せされてしまうだけでなく片方だけでは使えなくなるというデメリットがあったのです。
その点エアコンなどの空調システムを利用したエコキュートは、電気を使って専用のポンプを動かし周辺の空気を取り込んで熱を凝縮します。空気の中には太陽光からの照り返しの熱が含まれており、たとえ冬の時期であっても空気中の熱量は変わらないです。
その太陽光からの照り返しの熱は分散しているので、その分散した熱をポンプで凝縮することでお湯を沸騰させるまでの熱を生み出すのです。この熱を配管から通した水を流すことによって、ガスを使わなくてもお湯を作り出すことができます。
エコキュートのメリット
エコキュートは、電気代の安い夜間帯に稼働してお湯を沸かし、沸かしたお湯は貯湯タンクに貯められます。
夜間に効率よくお湯を沸かして使えることもあって、従来のガス給湯器と比べて光熱費を抑えることが出来ます。
また、エコキュートの冷媒は自然冷媒である二酸化炭素な上に、再生可能エネルギーであるヒートポンプシステムによってお湯を沸かしますので、空気も汚さずにお湯を沸かせることも大きなメリットです。
エコキュートのデメリット
エコキュートにはもちろんデメリットがないわけではなく、この仕組みはポンプによって凝縮した熱が水をためておくタンクに連結することで温める仕組みです。
そのため水をためておくタンクには容量があることから、お風呂のお湯だけでなく炊事洗濯にも活用してしまうとお湯がなくなって使えなくなる場合があります。そのためエコキュートを使うときには、別でお湯の量を把握できる機器が設置されているので確認すれば問題ないです。
他にも、エコキュートの設置に多少スペースが必要になる、稼働時に発生する低周波によって、ノイローゼになったりなど体調に影響を及ぼす可能性がある、使用出来る入浴剤も制限されてしまうこともデメリットが発生します。
どちらも災害時には持っておくと生活の負担を和らげる
エコキュートもエネファームも、利用することによる最大の利点はやはり災害時の負担を軽減できる点です。特に大阪の方々にとって忘れられない出来事といえば1990年代に阪神淡路で起きた大地震になります。この大地震によって建物が倒壊し人々の生活に大きな影響を与えましたが、もっとも被害を受けた住民が苦慮したのは電気もガスも使えなくなることで生活に必要な熱がなかったことです。
その後2011年の際にもこの阪神淡路と同様のことが起きてしまったのですが、特に東北の冬は寒いこともあり負担が大きくなってしまったのです。その生活の負担を軽減する対策が急務となり、このエコキュートとエネファームが急速に進歩します。エコキュートはポンプで貯めておいた熱を、水タンクの中と連結することでお湯にする技術です。震災があった後に改良され、この水タンクを取り外せるようになっています。
そのためタンクの水は飲料としては使えないですが、手洗いうがいや炊事洗濯に使えるので負担が減ります。そしてエネファームも同様に改良がされることで、これまでは家庭に流すだけだったのがコンセント内蔵のバッテリーにするだけでなく取り外しをすることができます。バッテリーを外して電化製品と直結すれば、これまで通りに使えるのです。そのため双方の片方だけでも所有しておけば、災害時にインフラが使えなくなった時に生活の負担を和らげます。
まとめ
エネファームもエコキュートも省エネ対策になるという部分は同じですが、電気を作ることが目的とお湯を温めるという部分に特化したという部分が双方の違いです。どちらも技術が進歩したことで、災害時に持っておくことで生活の負担を和らげることができます。